Make系雑誌で見かけることも多くなり、CQ出版社の定番テーマとなったRaspberry Piのお話です。

Raspberry Piの利点はこの手の制御ボードとしては比較的入手性が良いこと、価格が安いこと、オプション部品が多いこと、サンプルソースや実装済みのライブラリがあることです。入手性は、Amazon/eBay/Alibaba/RS-Onlineなど海外配送対応通販で買えるのが利点です。日本の大規模書店工学書コーナーでは、Raspberry piを置いてあるところもありました。例えば、東京駅丸の内北口のOAZO丸善とか。オプション部品は、安定性を高めるための冷却フィンや、様々な素材のケース、無停電電源やセンサーボード、小型液晶パネルもあります。USBやHDMI端子もあるので、普通に大画面テレビをつなぐことができます。サンプルソースは、Github以外にも検索すればザクザク出てきます。

欠点は、ボードバージョンが複数あり、外れボードに当たると信頼性に難があること。起動しないとかプチフリですね。Linuxを動かすのに、ちょっと勉強をしないといけないこと、習得しても様々なバージョンアップで再履修になること。RaspberryPi用と書かれたオプションでも、すぐ動くわけでは無いこと、記事やサンプルコードの構成から一歩はみ出すと、急に難解になること。WiFiの接続に一手間あること。Bluetoothはもっと手間がかかること。電波規則との適合、C級品が届くことなどなどキリがありませんん。その証拠に、RaspberryPiの書籍や記事は世界中で内容をわずかに更新しつつ発行されて続けていますし、ファンブログも長続きしません。

では、弊社のようなソフトハウスにRaspberry Piを使用した機器構築を任せるとして、どのような利点と欠点があるでしょうか。
利点は、開発費の低減です。メインボードと周辺回路が安価に市販されているので、相当額を節約できますし、開発期間も短縮できます。欠点は、オープンソースに起因するトラブルが残ることと、Rasperry Piの信頼性に少々難があることです。外乱(電磁波、強磁気、直射光)で停止すること、運転維持のための冗長系が無いこと、何らかの定期保守が必要なこと、ストレージの寿命が短いことです。これは、省電力設定で発熱を減らすとか、開発コストに応じたEMI対策を施すとか、各種冗長化を図ることでカバーしていきます。カバーしきれないときは、より適切なボードコンピューターに置き換えを提案します。

弊社では、Raspberry Pi互換の産業用シングルボードコンピュータの選定と実装をお手伝いします。IoTに絡むボード選定にお悩みでしたらご一報ください。